建具の割れ・めくれなどの
リペア
他社様の補修跡の手直し
大きな補修跡 の直し
かなり大きな30㎝超の補修跡です。
他社様の直した跡が目立っており、綺麗にならないかとご相談がありました。
この補修跡は下欄のご紹介事例と同じ案件です。今回は、完全な修復では無いのですが、他の補修跡も併せ、費用を抑えて手直しすることになりました。
近景
補修跡はこのような状態で、パテ埋めの跡がよく判ります。
色と木目描きがしっかり出来ていれば、目立たなかったかも知れません。
この戸に一体、何があったのでしょうか。
そして何故このような補修になったのでしょうか。
...様々な事情があったのでしょう。
研磨作業
ドア・引戸などの建具修復で30㎝以上の規模はかなりの大物です。
補修跡は、本来は全て剥離すると良いのですが、時間内に収めるため、安定している部分は活かし、下地処理に問題が見つかった部分のみやり直します。
板が動いている部分は割れ目部分まで掘り込み接着して埋め戻します。
ボコボコした表面を出来るだけ滑らかにします。
塗装工程
表面が滑らかになったところで塗装に入ります。
下地調色の後、大まかな木目模様の描き込みを行なったところです。
木目の流れを乱さないように様々な色の線を引いていきます。
大量に吹付け塗装を行なう必要も有り、屋外での作業となりました。
ここから更に色と柄の調整をしていきます。
この規模の破損状況になると、補修ではなくシートの貼り替えになる場合も多いかと思いますが、同じ色柄のシートがあることは稀で、似た柄のシートは建具の印象が変わることがあるようです。
色の見え方について
リペア作業は、
建材が実際に設置されている場所にて、
実際に使用されている照明のもとで行なうことが基本です。
前の塗装工程写真とこちらの写真では色が違って見えますが、これは屋外の光と室内の照明とで見え方が違う事も影響しています。
この建具の場合、明るい屋外では茶色に映り、室内照明では黒っぽい色に映る傾向にあるようです。
着色箇所も見え方が変化します。
クリヤー塗装仕上げ
表面の凸凹が修正され、色柄も修正されたことで見栄えが改善されました。
色については、外と室内を建具を持って何度も往復して調整する事になりました。
当店は、予算や工期の制約に合わせた修繕プランのご提案が出来ますので、ご事情をお伝えいただけましたら最適案を計画いたします。
※ご紹介冒頭の「大きな補修跡」のような仕上げは、品質面から当店の基準を満たしません。
予算に合わせて低品質で良いという条件でも承ることが出来ませんのでご了承ください。
気になる補修跡の"再補修"をご検討の方は、伊藤リペアーにご相談くださいませ。
補修跡の直し
補修跡(他社様)が目立つので再補修して欲しいとのご依頼です。
確かによく目立ちますが、色以外の不具合もありました。
この補修跡の他にも複数の補修痕がありました。
時間と費用・仕上がり のバランスをとり他の補修跡も併せて出来るだけ痕跡が目立たないように直す事になりました。
近景
塗膜がヒビ割れています。
剥離して原因を調べます。
仮に着色工程が綺麗に仕上がっていたとしても、この状態では塗膜が剥がれてしまうので再補修が必要になります。
費用対効果という言葉がありますが、幾ら安くてもこのように手直しが必要になると、かけた費用が無駄になってしまいます。
塗膜剥離
塗膜を剥がすと白色のパテがでてきました。
この作業は屋内で行う事が難しかったため、屋外で行なっています。
パテ不良
パテがボロボロと崩れる状態でした。
パテの強度不足が原因のひとつ
パテと塗料の密着不良もあり
更に
もう一つ原因が見つかりました。
割れ部の接着
割れた化粧板の上にそのままパテを盛っていることが判りました。
板が動いてしまいパテや塗膜がヒビ割れを起こしている状態でした。
写真は割れた板同士を接着しているところです。
化粧板接着
ヒビ割れ部のパテを取り除き、割れた板を接着したところです。
板を切り外して中に補強材のコアを入れると丈夫になるのですが、今回は接着法で行ないます。
建具は、引戸でも開き扉でも開け閉めの時に必ず動かします。その時、補修部に振動が伝わるため、強度の弱い直し方をすると補修面の割れなどが起きやすくなります。
埋め直し
新たに埋め直しました。
補修作業は、初期段階で手間を惜しんで簡易に直してしまうとトラブルが起きやすくなります。
最終の着色工程が最も仕上がり品質に影響するように思われがちですが、見えない下地工程の手を抜くと今回の様な問題が発生します。
完成
塗装と木目模様の描き込みをして目立たなくなりました。
品質と費用などの条件を考慮して修繕計画をご提案する事が可能です。
ご不安点、ご希望などをお聞かせください。
良い修繕になるようにご提案させていただきます。
補修跡の手直し
割れた化粧板の上にそのままパテを盛っているため塗膜にヒビが発生しています(円形の補修跡に白い筋状のヒビがあります)。
開閉時の振動や、湿度・気温などで化粧板が伸縮するなどして動いた時にヒビ埋めのパテが割れ、塗膜も割れてしまうことがあります。
他の補修跡と併せて費用を抑えた手直しをする事になりました。
ひび割れの様子
凹み全体を埋めずに、一番酷い破損部のみを簡易に埋めてあるため、横方向の凹みが残っています。
円状の補修跡の下には横方向にヒビ割れが伸びています。
簡易着色してありますが、適切な着色ではないため、かえってキズが目立ちます。
遠景
少し引いて見たところです(ピンぼけですが)。
この状態からどこまで直していくのかをお客様と相談して手直し計画を立てました。
今後の生活の中で、この建具がストレスにならないようにお直ししたいと思い、修繕計画をたてました。
塗膜ヒビの直し
塗膜ヒビの箇所は、パテを取り除き、化粧板が割れている部分まで掘込みます。
板割れを補強接着後、埋め直します。
写真は塗膜ヒビ部分のパテを取り除き、板の割れ部まで削った所です。
単に、色が合っていない・木目の書き方が粗くて目立つ 等だけでであれば、このような処置は不要です。
表面の研磨
再度埋め直してから、補修部分を研磨し滑らかな面にします。
この後、出来るだけ平らに近づけてから着色と木目描きを行ないます。
着色工程
出来るだけ自然に見えるように着色・木目模様の描き込みをしていきます。
写真は、作業途中の場面ですが、違和感が軽減されてきました。
完成
お客様と仕上がり具合を確認して完了します。
修復は、本来は品質本位で行なうものですが、
伊藤リペアーでは、依頼されるお客様のご事情に合わせて仕上がりグレードを調整する事も可能です。
予算優先の場合でも、無責任な補修は行ないません。