フローリングの凹み修復
物を落として凹んだ床です
フローリングの凹み修復完了
埋めて着色してあります
凹みの拡大写真
良く見ると凹み周辺は落下物の圧力で少し盛り上がっています
ヒビ割れもあります
盛り上がり部の処置
盛り上がった部分を押さえつけて凹ませます
これをしないと平らな面が出来ません
処置後の写真
キズ周辺の盛り上がりをなくしました
埋める前には必ずこの処理をします
樹脂で埋めます
半透明のプレーンスティック(米国製)で埋めます
熱で溶かして充填
白色に見えますが、ガスごてで溶かすと写真の様に透明になります。浅い傷はほぼ透明な状態で埋める事ができます。
深くなるほど白っぽい埋め跡になります。
充填完了
少し深めのキズなので白く濁った埋め跡になりました。この後着色工程に移ります。
着色中
筆で着色と木目描きをします。吹付け塗装で着色する事もあります。
黒いひび割れの跡は、いったん白くして黒い色を隠します。その後で床色に近い色を乗せていくと色合わせが早くなります。
完成
色を合わせて木目を描き込み違和感を無くしていきます。
クリヤー塗装で保護、水性ウレタンワックスコーティングにて仕上げました。
キズが付いてしまった! という場合、床が凹んだ状態になっていることが多いと思います。
床の表面が元の平らになれば、かなり違和感は和らぎます。
凹みの箇所にパテを埋めて平らの成形を目指すのですが、いきなりパテを埋めてもなかなか平らにならないことが多いのです。
原因は、凹みの周りの盛り上がりです。直接、物が当たって押しつぶされた所は凹んでいますが、その周囲は逆に押し出されるように外に向かって盛り上がってしまう傾向にあります。
クレーターのように盛り上がった部分は、切り取るか押しつぶすかして出っ張りを無くします。フローリングの場合は、出来れば、切ったり削ったりせず、平面から少し下がった位まで出っ張りを押し潰す方が仕上りが良くなります。
出来るだけ、丸い形の物で出っ張りを押し込んでいきます。角がある物で押し込むと、新たなキズを作る原因となりますので丸っこい物を使用します。
押し込んだ部分が浮き上がってしまう事も有ります。この場合は、切り取るか接着剤で固めるかする必要があります。
天然木の仕上げ材の場合、接着剤を染み込ませた部分が濃い濡れ色になる事が有り、注意を要します。
凹みの縁にヒビ割れがあります。ヒビ割れは黒い影になりやすく、接着剤が染み込むと濃くなって目立ちますので少し深めに押し込んでおきます。黒い線を消すには色樹脂や塗料を使うので、そのスペースづくりです。
1よりも小さな凹みですが鋭角に凹んでおり、直した痕跡の残りやすいタイプです。鋭角に沈み込んだキズは、少し広めに押し込んでなだらかな凹みにする場合があります。
盛り上がりはなさそうにも見えますが、これも押し込みの必要があります。
基本的に凹みの縁は盛り上がっていると覚えておきましょう。
例1 の凹みの縁を押し込むと写真のようになります。
出っ張り部分がなくす下処理が終わったら、凹みを埋めて平らに成形します。
充填材として熱で溶かす樹脂が市販されています。低温で柔らかくなる物と、高温で溶ける物があり、低温タイプは柔らかな素材で高温タイプはそれよりも堅く仕上がります。化学変化で固まるエポキシ樹脂などもあり、こちらも堅く仕上がります。
平らに成形すると写真のように仕上げる事ができます。
使用する充填剤により、見え方はことなります。
出っ張り部を押し込んだことで、簡単に平らになりました。
必要に応じて補色・木目の描き込みを行なうとリペア完了です。